ガリバーのクレームガード保証はいらない!保証を勧める残念な裏事情とは

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ガリバーの中古車買取には、『クレームガード保証』というサービスがあります。
要は車に後々問題が見つかっても、その責任は問いませんというもの。

売り手としては「買取後にクレームを付けられたらどうしよう?」と不安な日々を送るくらいなら、保証に入ったほうが良いような気もしますよね。

こんにちは!

GOODBYE CARの岡田です。

ガリバーのクレームガード保証の料金は、決して高くはありません。
ですから、その金額を差し引いても他社より条件が良ければ、保証は付けたほうが無難です。

しかしながら、ガリバーが『クレームガード保証』という他社にはないサービスを提供する背景を考えると、どうにも釈然とせず、中には保証を利用することに対して「だまされている」という意見もあります。

そこで今回は、クレームガード保証の必要性について、ガリバーの企業体質も踏まえつつ一緒に考えてみましょう。

ガリバーのクレームガード保証とは

まずは、クレームガード保証がどういうものかを説明します。

車の買取では、稀に「契約後の減額トラブル」が起こります。
その主な要因は、通常の査定では見つけられなかった「事故修復歴」や「エンジンなどの不具合」が後々判明し、買取店が売主に対してその責任を追及するためです。

これには民法の「契約不適合責任」が深く関わってきますが、法律または契約上、売主がやむをえず賠償責任を負うケースも実際にあるわけです。

車買取で契約後の減額はありえる!法的見解と未然回避策を解説

たとえば、手放した車の責任が売主にまで及ぶケースとして、代表的なものが以下の2つです。

  • ケース①
    ガリバーが業者オークションに車を出品し、そこでの再検査で事故修復歴が見つかった。
  • ケース②
    中古車販売店がオークションで仕入れた車を整備する際に、エンジン内部の不具合が見つかった。

このような場合は、オークション会場または中古車販売店からガリバーへクレームが入り、さらに、ガリバーが売主に賠償請求してくる可能性があります。

ガリバーのクレームガード保証の概要図

でも、車を売る立場としては、一度査定してもらったのに後で文句を言われても困りますよね?

そこで出来たのが、ガリバーの『クレームガード保証』です。
要は、売主に賠償請求しないことを約束する保険のようなもので、これに加入すれば車に何か問題があっても責任は免れられます。

ですから、車の状態や過去の修復歴に自信がない場合は、クレームガード保証に入っておくことで大きな安心材料にはなるでしょう。

クレームガード保証の料金

ガリバーのクレームガードの保証料は、買取金額(契約金額)ごとに以下のように設定されています。

買取金額保証料
国産車輸入車
0~10万円4,900円4,900円
~20万円5,900円6,900円
~30万円6,900円7,900円
~40万円7,900円9,900円
~50万円8,900円11,900円
~100万円9,900円14,900円
~150万円11,900円17,900円
~200万円13,900円20,900円
~250万円15,900円23,900円
~300万円18,900円26,900円
300万円超え21,900円29,900円

※保証期間は車の引き渡し後7ヶ月間

保証の限度額は100万円です。
したがって、上記のようなケースで生じた損害金が100万円以下なら、保証でカバーできます。
それに対して保証料金は4,900〜29,900円ですから、ちょっと安すぎるくらいです。

このことから、クレームガード保証が適用される可能性は非常に低いと考えられます。


以上が、ガリバーの『クレームガード保証』の概要です。
どのようなサービスか理解できましたか?

ちなみに、他社ではこのような保証はありませんが、唯一、ウィーカーズだけは「クレーム安心保証」という似たようなサービスがあります。

ウィーカーズが売却後の減額はOKと証言!クレーム安心保証の内容や必要性についても考察

では、この保証について、もう少し本質的なところに切り込んでみましょう!

ガリバーの買取保証は査定ミスによる損失を穴埋めする手数料のようなもの

前述のとおり、クレームガード保証に入っておけば、車を売るときの大きな安心材料にはなります。

しかし一見、売主のことを考えたサービスのように思えますが、この問題の原因を突き詰めると、ガリバーの査定ミスによる損失を売主へ責任転嫁しているとも取れます。
なぜなら、クレームの元となる「事故修復歴」や「エンジンなどの機関系の不具合」は、教育を受けた査定士なら見落とすことはほとんどないからです。

たいていの業者なら、もし見抜けなかった欠陥があとで判明しても、「査定ミスによる自社の損失」として受け入れるでしょう。

それに上記の図のとおり、そもそも売主とガリバーの間で契約はすでに完了しており、その後、車をオークションへ流しているのは紛れもなく「ガリバー」です。
なので、オークション会場や中古車販売店からのクレームの責任を「元の売主」にまで追及するのは、一般常識からしても筋違いに思えてなりません。

つまり、ガリバーがクレームガード保証を用意する裏には、「査定ミスによる責任を売主に負わせる」という意図が隠れているわけです。

実際は売主まで責任が及ぶことは少ない

ただ、もし売主に賠償請求すれば、揉め事になるのは必至。
ガリバーとしてもトラブルを避けたいのは一緒なので、実際のところ、売主に責任を問うようなことはほとんどありません。

ということは、ガリバーのクレームガードの保証料は実質、買取の手数料として機能していることになります。

クレームガード保証はいらない

それでは、ここで改めて、クレームガード保証の必要性について考えてみましょう。

前述のとおり、クレームガード保証は、売り手の不安をあおって手数料を取っているようなものです。
したがって、以下のように車のコンディションに自信があれば、保証に入る必要はありません。

  • 新車で購入した車
  • ディーラーの認定中古車だった
  • 整備点検をしっかり行っていた
  • 事故修復歴を把握しており、ある場合は申告もした
  • とくに目立った不具合はない

このように、車の状態をきちんと把握しており、なおかつ正常であれば、クレームガード保証はいらないです。

修復歴などが把握できない場合は加入したほうが無難

しかし「中古で買った車」を売る場合は、自分が事故を起こしていなくても、前オーナーによる修復歴があとで見つかるケースもあります。

教育をきちんと受けた査定士が見れば修復歴を見落とすことはほとんどありませんが、ガリバーでは申告しなかったことを口実に賠償請求される可能性も考えられます。

ですから、過去の修復歴を把握していない場合や、いつ故障してもおかしくないような古い車を売る場合は、安心を買うつもりで保証は付けたほうが無難です。

まとめ

今回は、ガリバーの『クレームガード保証』の実状に迫ってみました。

ガリバーのクレームガード保証は実質的には「買取の手数料」としての要素が強いため、加入する気にはなれない方もいるでしょう。
ただ、クレームが来ないか不安な日々を送るくらいなら、保証料は比較的安いので加入しても良いような気がします。

いずれにしても、ガリバーの買取額が他社より高い可能性は十分にあるので、候補から外すのはもったいないです。

ガリバーのように保証が用意されている会社もあれば、そもそも減額はしないと約束してくれる会社もありますが、とにかく重要なのは信頼できる業者かつ車の買取額が高いところを選ぶことです。

クルマの売却価格は、お店によって数万〜数十万円もの差が生じます。
ですから車を高く売るためには、何社か査定を受けて条件のいい買取店を探す必要があります。

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